ご存じですか? 大山問題

生活環境を破壊する大山駅の高架化

 東上線の踏切を除去する「連続立体化」事業は、大山だけでなく沿線住民の長年の悲願です。
 そのための方法として、住民の多くは、ぜひ地下方式で進めてほしいと望み、様々な会合で意見表明し、実際に区にも要望書を提出してきました。それは、沿線を見渡すとほとんどが戸建てをはじめとする低層の住宅地であることなどから、住環境を壊し威圧感も大きい高架は受け入れられないとの思いからでした。
 ところが2018(平成30)年2月、「住民説明会」において、東京都から高架方式の立体化計画が突如提出されました。



 大山駅の周辺地域では、何年も前から〝まちづくりの会〟といった話し合いの場がいくつもつくられ、連続立体化について討議されたこともありますが、それらの全てにおいて地下化を望む声が圧倒的に多く発せられた一方、「ぜひ高架方式で」といった意思表 明がなされたことは一度もありませんでした。
 にもかかわらず、ここでもいったい誰が、何のために高架化を推し進めようとしているのでしょう。

高架化後の景観

商店街(15号踏切)付近



養育院前交番(16号踏切)付近



ドルミ大山マンション(12号踏切)付近



 問題点は次のようなことです。

(1)高架化に決めた理由は事業費
 説明会での説明と、その後もいく度となく質問をしてきた中での都と区の答えによると、高架化に決めた理由は「事業費が210億円安い」ということにほぼ尽きるようです(他の理由は「地下方式だと、踏切だった小路がふたつ使えなくなる」というものですが、これをことさら問題にする人は高架派にも地下派にもいませんのでここでは取り上げません)。
 しかし、この事業費の違いは当てになりません。それぞれの方式の積算根拠を示してほしいと都に何度も要求していますが、未だに明確な数値が出されないからです(積算などしていないのかもしれません)。
 そればかりか、都は、トンネル掘削の最新シールド工法では費用が安くつく点を認めたうえで、こう説明しています。「距離が3㎞以上あれば地下化(トンネル)の方が割安になるが、今回の計画は工事区間が1.6㎞と短いので高架の方が割安になる」
 この説明から、新たな疑問が生まれます。

(2)グランド・デザインがないままに進められる立体化
 「沿線の踏切除去のための連続立体化事業」とは言うものの、今回の計画は大山駅だけを高架にする(大山駅前後の1.6㎞だけの高架)という貧弱なものです(図参照)。そのため、次のような問題点が現れます。

 ①将来の東上線の姿をどうするのか。あっちは高架化、こっちは地下化という無定見な立体化だけは避けなければいけません。
 ②大山という小高い丘の上に高架駅を造ることになり、区間が短いため傾斜が急になり物理的にたいへん不合理。そして
 ③前記の経費の問題としても近視眼的で、〝ゼニ失い〟の典型。この「駅の高架計画」がいかにいい加減な計算の上に成り立っているか明らかです。

 どうしてこのように貧弱な「立体化計画」を拙速に進めることになってしまったのでしょう。
 そこには、①の都補助26号道路を通すため―踏切のまま大きな道を通せば新たに交通渋滞という問題が生まれる。これを回避したい―という下心が看て取れます。


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